大阪で個人がプラスチック加工を依頼できる工場

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プラスチック加工のメリット・デメリット
プラスチック加工の種類
3Dプリンタ加工と切削加工のメリットとデメリット
個人が工場に依頼する時の注意点
大阪で個人がプラスチック加工を依頼できる工場

 

安くて軽量で丈夫、生活をするうえでは欠かせないプラスチック製品。私たちの周りにはさまざまなプラスチック製品があり、プラスチックなしで生活するのはムリと言っても過言ではありません。

そんなプラスチック製品。自分たちで製造・加工するにはどうすれば良いでしょうか。プラスチック加工は材料や加工方法によってやり方が大きく違います。プラスチック加工を行う工場は大阪にもたくさんありますが、どのように依頼すればいいのか考えてみます。

プラスチック加工のメリット・デメリット

個人が自分で製造・加工する場合のプラスチックのメリットデメリットを考えてみます。

プラスチック加工のメリット

軽量で丈夫

プラスチックは軽くて耐久性があり、取り扱いや運搬がしやすいです。また、衝撃に強く、割れにくい性質を持っています。

サビない・腐らない

プラスチックは水に濡れても金属のようにサビることがありません。また腐食に強く、化学薬品や湿気などの影響を受けにくい材料です。このため、室内はもちろん、屋外でも様々な用途で使われています。

プラスチック加工のデメリット

劣化しやすい

プラスチックは、金属に比べると紫外線や高温に弱く、長期間の使用で劣化してしまうことがあります。劣化すると強度が落ちたり、色が変わったりすることがあります。

環境汚染の問題

プラスチックは分解に長い時間がかかり、廃棄されたプラスチックが海洋汚染や土壌汚染の原因となっています。リサイクルや適切な処理が行われないと、環境への悪影響が大きいです。

コストと加工しやすさについて

100円ショップには多くのプラスチック製品があり、プラスチックは安いと考えてしまいがちですが、実はそうとは限りません。同じ製品を大量に作れば一つあたりのコストは大きく下がりますが、一つだけ作りたいとなるとそうはいきません。

後述しますが一般的なプラスチック製品は、成形という方法で製造されます。これはまず金型を作りその金型に溶かしたプラスチックを流し込む事で同じ製品を大量に作ることができます。しかし一般的な射出成形用金型と呼ばれる金型を作るには100万円以上かかります。

一つの金型で製品の百万個作ることができれば、製品一個あたりの金型代は1円で済みますが、一つの金型で製品を10個だけ作るとなると一個あたりの金型代は10万円になってしまいます。

プラスチック加工の種類

樹脂3Dプリンタ加工(3Dプリンティング)

樹脂3Dプリンタ加工(3Dプリンティング)とは、デジタルデータをもとに、液体樹脂やフィラメント状の樹脂を一層ずつ積み重ねて立体物を作り上げる製造方法です。従来の成形加工とは異なり、金型を使わずに複雑な形状の製品を直接造形できる点が特徴です。さまざまな方式がありますが、樹脂を使った3Dプリンティングには光造形(SLA)やデジタルライトプロセッシング(DLP)などがあります。最近は低価格3Dプリンタが発売されたこともあり、一般的に普及してきました。製品をプリントするための3Dデジタルデータを手に入れやすくなったことも普及の原因と考えられます。

樹脂成形加工

樹脂成形加工とは、プラスチック(樹脂)を原材料として、特定の形状や特性を持つ製品に加工するプロセスのことを指します。この加工方法では、プラスチック材料を熱や圧力を加えて溶かし、特定の形や構造を作り出します。通常成形加工には加工するための金型が必要となります。金型を使うと同じ製品をたくさん作ることができるので、大量生産に向いています。大量に作れば作るほどコストが下がりますが、金型を作るための初期費用が発生するので、小ロットには不向きとされています。樹脂成形加工にはさまざまな方法があり、最も一般的な成形方法は射出成形(インジェクション成形)ですが、その他にも押出成形、ブロー成形、圧縮成形、真空成形、回転成形(ローテーションモールディング)などがあります。

樹脂切削加工

樹脂切削加工とは、プラスチック(樹脂)材料を切削工具(カッターやドリルなど)を使って削り取り、特定の形状や寸法に加工する方法です。金属加工と同様に、フライス盤や旋盤、CNCマシン(コンピュータ制御の工作機械)などを使用して、正確に削り出していきます。金型が必要なく1個から製造することができるため、特に試作や小ロット生産、高精度が求められる場合に適しています。

3Dプリンタ加工と切削加工のメリットとデメリット

小ロット製造の場合、樹脂成形加工で金型を作るとなると大変高額になるため、小ロットの場合は3Dプリンタや切削加工で製造する場合が多いです。では、3Dプリンタと切削加工を比較してみましょう。

3Dプリンタ加工

メリット

  • 金型・治具不要

    初期投資がほぼかからず,データさえあればすぐ造形可能。

  • 形状自由度が高い

    アンダーカットや内部空洞など,切削では難しい構造も一体成形できる。

  • 短納期・早期フィードバック

    データ提出後すぐ造形を開始できるため,設計→検証のサイクルが速い。

  • コスト効率

    1~数個程度の少量生産なら,材料費+造形時間のみで済み,単価が安い。

デメリット

  • 材料特性の限界

    熱可塑性樹脂(ABS/PLAなど)が中心で,PP/PE/PAなど工業用性能材は選択肢が少ない。

  • 強度・耐熱性が切削部品に劣る

    積層方向に強度ムラができやすく,耐荷重・耐熱性能が低め。

  • 寸法精度・表面粗さの課題

    レイヤー痕やざらつきが残りやすく,公差±0.2~0.3 mm程度が限界。

  • 大きさ・造形時間

    大型部品は機種によっては造形不可。また,サイズに比例して数時間~数十時間かかる。

切削加工

メリット

  • 幅広い材料選択

    汎用樹脂(ABS, PC, POM, PE, PP, PA ほかエンプラ)やワニス含浸材など,多様な材質で試せる。

  • 高い寸法精度・表面品質

    ミクロンオーダーの公差管理(±0.02 mm程度),鏡面仕上げも可能。

  • 機械的特性が優秀

    均質な材料塊から切り出すため,強度・耐熱・耐薬品性が安定。

  • 試験評価に最適

    実製品材質に近い条件で評価できるので,量産品質に近い検証が可能。

デメリット

  • 金型代わりの治具や冶具設計が必要

    複雑形状の場合,固定具やツール設計に時間と費用がかかる。

  • 形状自由度の制限

    深いアンダーカットや内側の複雑形状は困難。場合によっては多面加工や分割設計が必要に。

  • 材料ロスが大きい

    切削くずが発生するため,材料歩留まりは50%前後になることも。

  • 初期費用・納期

    加工条件の検討や段取りに時間がかかり,1~2週間程度のリードタイムが必要になる場合がある。

3.使い分けの目安

条件 推奨方式 理由
形状確認・デザイン検証 3Dプリンタ 速さ・コスト優先。細部は後工程で詰める。
材質・機能試験(耐荷重など) 切削加工 実材に近い機械特性と高精度での検証が必要。
少量多品種(1~5個) 3Dプリンタ 治具不要かつ低コスト。
数十個以上の少ロット 切削加工(または量産金型) 1個あたりコスト低減,安定品質を確保。
複雑内部空間を含む形状 3Dプリンタ 切削不可形状でも一体造形可能。

まとめ

  • デザイン段階や少数試作には3Dプリンタが速くて安い。

  • 機能試験や本番材質での検証には切削加工を選ぶと安心。

  • プロジェクトフェーズや試験目的に応じて両者を組み合わせる(3Dプリンタで形状検証→切削で機能試験)のも効率的です。

個人が工場に依頼する時の注意点

個人が工場に依頼する時は、以下のことに注意して連絡しましょう。

目的と要求を明確に

どんな用途のために加工を依頼するのか、どんな仕上がりを期待しているのかを明確にすることが大事です。具体的な寸法、形状、材料、仕上げの要件を伝えることが重要。

例)庭でガーデニングをするために使う台車を作りたい。雨に強くできるだけ軽いものがいいが、値段によっては少し重くなっても構わない。家の中だけで使うのでピカピカにする必要はない。

事前に予算を明確に

ホームセンターや100均で販売されている商品は、大量に製造・販売されているため安く売られています。自分が指定したものを打合せしながら1個だけ作ってもらうということは手間もコストもかかるため、時にはびっくりするくらい値段が高くなることもあります。事前にどのくらいの金額で考えているのか伝えてから相談したほうがいいでしょう。

サンプルや図面の提供

作りたいものを口で説明するだけでは伝わりません。実際に作りたいものの図面を描きましょう。図面は手描きでかまいませんが、寸法や板の厚さ、穴の位置や大きさ、材料の種類などできるだけ詳しく描き込みましょう。より詳しく伝えて先方の手間を減らすことでコストダウンに繋がるかもしれません。図面はすでに同じものがあるのであればサンプルを提供してもいいでしょう。

契約内容の確認

正式に依頼する前に必ず見積もりを取りましょう。契約内容と値段に間違いがないように電話での口約束ではなくメールなどの履歴を残しましょう。

コミュニケーション

工場側からするとあまり知識がなく手間がかかる上に小ロットの仕事は正直あまりうれしいものではありません。なるべく工場側の負担が減るように自分でできることはしっかり調べてから連絡しましょう。いきなり工場に飛び込むのではなく、必ず事前に電話やメールで連絡を入れてください。また、変更や間違いが発生したときなどはすぐに連絡してください。

お互いの信頼関係が大切です。

大阪で個人がプラスチック加工を依頼できる工場

サントー試作モデル株式会社

  • 少人数で対応しており、個人の方でも親切に相談にのります
  • 1個から対応します
社名 サントー試作モデル株式会社
連絡先 〒578-0944 東大阪市若江西新町1-5-26
06-6721-9064
URL https://santo-shisaku.com/
対応可能な加工・業務 プラスチック製品の切削加工