金属の鋳造・射出成形とは
金属の鋳造・射出成形とは?特徴やメリット・デメリットを解説!
**金属の鋳造(ちゅうぞう)と金属の射出成形(メタルインジェクションモールディング:MIM)**は、どちらも金属を成形する技術ですが、それぞれ特徴や用途が異なります。
- 鋳造 → 溶かした金属を型に流し込んで成形する方法
- 金属射出成形(MIM) → 金属粉末と樹脂を混ぜた材料を射出成形し、焼結して成形する方法
それぞれの特長を詳しく解説します!
① 金属の鋳造とは?
鋳造の基本原理
鋳造は、金属を高温で溶かし、型に流し込んで冷却・固化させる加工方法です。複雑な形状や大型部品の製造に適しています。
🔹 鋳造の特徴
✅ 自由度が高く、大型・複雑な形状も製造可能
✅ 材料のロスが少なく、コスト効率が良い
✅ 幅広い金属(鉄・アルミ・銅・ステンレスなど)に対応
🔸 デメリット
❌ 寸法精度がやや低く、追加加工が必要な場合がある
❌ 冷却時に収縮が発生し、歪みが出ることがある
鋳造の種類
-
砂型鋳造(低コスト・大型部品向け)
- 砂で作った型に金属を流し込む
- 試作や小ロット生産、大型部品に適している
-
ダイカスト(高精度・大量生産向け)
- 金属型に高圧で溶湯を押し込む
- 自動車・家電製品の部品製造に多用
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ロストワックス鋳造(精密部品向け)
- ワックス原型を溶かして鋳造する
- 航空機部品や医療機器に利用
🔹 鋳造の主な用途
- 自動車部品(エンジンブロック、ホイール)
- 産業機械部品(ポンプ、バルブ)
- 航空・鉄道部品(機体フレーム、ギア)
② 金属の射出成形(MIM)とは?
MIMの基本原理
**金属射出成形(MIM)**は、金属粉末と樹脂を混ぜた材料を射出成形し、焼結して固める加工方法です。プラスチックの射出成形と似た手法で、小型・複雑な形状の部品を高精度に作れます。
🔹 MIMの特徴
✅ 非常に複雑な形状を一度に成形可能
✅ 機械加工が不要なほど高精度な仕上がり
✅ 切削加工よりも材料のロスが少なく、コスト効率が良い
🔸 デメリット
❌ 大型部品には不向き(小型・軽量部品向け)
❌ 金型の初期費用が高い
MIMの工程
- 混合:金属粉末と樹脂(バインダー)を混ぜ、射出成形可能なペレットを作る
- 射出成形:プラスチックの射出成形と同じ方法で、金型に射出成形する
- 脱脂:樹脂を除去し、金属のみを残す
- 焼結:高温で加熱し、金属を結合させることで強度を高める
🔹 MIMの主な用途
- 医療機器(歯科器具、手術用器具)
- 時計・精密機器(ギア、ケース)
- 自動車・航空部品(センサー部品、小型ギア)
金属の鋳造 vs. 金属射出成形(MIM)
鋳造(砂型・ダイカスト) | 金属射出成形(MIM) | |
---|---|---|
材料 | 溶融金属(アルミ、鉄、銅など) | 金属粉末(ステンレス、チタン、合金など) |
成形方法 | 型に溶かした金属を流し込む | 射出成形→焼結 |
コスト | 小ロット向き(砂型) / 大量生産向き(ダイカスト) | 大量生産向き(初期コストが高い) |
精度・仕上がり | 砂型鋳造は粗い、ダイカストは高精度 | 非常に高精度(追加加工不要) |
サイズ | 小型~大型(大型部品も可能) | 小型(精密部品向け) |
主な用途 | 自動車部品、機械部品、大型構造物 | 医療機器、精密機器、小型部品 |
まとめ
✅ 鋳造=金属を溶かして型に流し込む。大型・複雑形状向け(自動車・機械部品)
✅ 金属射出成形(MIM)=金属粉末を射出成形し、焼結。小型・精密部品向け(医療・精密機器)
それぞれの特性を理解し、用途に応じて最適な加工方法を選びましょう!
一般的な鋳造と射出成形の違い
一般的には、鋳造は金属、射出成形はプラスチックの成形を指します。
🔹 鋳造=金属の加工技術。大型・高強度な部品に最適
🔹 射出成形=プラスチックの加工技術。大量生産向き
鋳造(金属) | 射出成形(プラスチック) | |
---|---|---|
材料 | 金属(アルミ、鉄、銅など) | 樹脂(PP, ABS, PETなど) |
温度 | 数百〜千数百度で溶融 | 200〜400℃で溶融 |
コスト | 比較的高い(型代+材料費) | 低コストで大量生産可能 |
用途 | 自動車部品、機械部品 | 家電、日用品、自動車内装 |